個人再生 活用事例集

以下の事例は、わかりやすく説明するため実際の取扱事例を参考に再構成したフィクションであり、登場人物はすべて仮名です。

① 平田一郎さんの場合(免責が難しいケース)

23歳 独身 会社員 月給(手取り)22万円 借金400万円 

 
現在の状況

 現在、山田花子さんと付き合っており、お互いに将来結婚しようと考えている。そんな、平田さんであったが、サラ金5社から400万ほどの借金を抱えていた。平田一郎さんは、男気が強く見栄っ張りのため、遊びに行っても、友人、彼女に奢ってしまい知らぬ間に借金が増えたとのこと、また、最後の方は、クレジット枠の現金化をしたこともあるとのこと。返済額は、月15万円を超えこのままでは結婚もできないと相談に来られる。
 
現状分析
①当初の借り入れから期間が短く、利息制限法で引きなおし計算をしても、債務額は、あまり減額されない。
 *任意整理・特定調停を利用したら、毎月の支払いが10万円程になり、不可能に近い。
②本人の意思としても破産はしたくないとのこと。また、借金の用途が、遊興費であり、借入方法にも問題があるため、自己破産しても免責を得るのに一定の要件が課せられる可能性が高い。
 *免責が得られなければ、債務が残る結果となり逆にいえば破産をする意味がない。免責が得れない場合としては、浪費や、クレジットで買った商品をすぐに換金する行為(廉価処分)や、名前、生年月日を偽って借り入れた場合(詐術)などがある。
③現在の職場に就職して3年になり今後も安定した収入が得られる見込みがあり、今後の生活についても、生活を見直し月々15万円でやっていけるとのことであった。
 
 債務整理の方針
相談の結果、月々3万円程であれば返済を出来るとのことなので、個人再生を利用し、100万円を36回分割で3年間返済していくことになった。

② 山田次郎さんの場合(財産を換価したくないケース)

46歳 既婚者 会社員 月給(手取り)30万円 借金400万円 
家族 妻 パート月給6万円 子ども2名(小学生 就学前) 
 
現在の状況

 3年前に失業し、その後体調も悪くなり、借金が膨らんだ。現在は再就職できたものの給料は以前よりも下がった。その分を妻がパートの出て補っている。毎月の返済は9万円ほどであり、4万円ほど不足し借金が増加しているとのこと。生命保険に入っており、解約すると100万円ほどの解約返戻金があるが、一度解約すると今の体調からして再度加入するのは難しいとのこと。まだ子どもが小さいが、将来的にお金がかかることのなるので、今のうちに何とかならないかと相談に来られる。

 

現状分析
①当初の借り入れから期間が短く、利息制限法で引きなおし計算をしても、債務額は、あまり減額されない。
 *任意整理・特定調停を利用したら、毎月の支払いが10万円程になり、不可能に近い。
②破産しても免責を得られると考えられるが、その場合は生命保険は解約する必要がある。

③本人の意思としても破産はしたくないとのこと。
④今後も安定した収入が得られる見込みがあり、今後の生活についても、生活を見直し月々5万円は返済に回せるとのことであった。
 
 債務整理の方針
相談の結果、月々42000円程であれば十分返済を出来るとのことなので、個人再生を利用し、150万円を36回分割で3年間返済していくことになった。また、万一の場合は、生命保険からの借り入れも可能であるので、これで対応することとした。

③ 佐藤浩次さんの場合(マイホームを守りたいケース)

48歳 既婚者 会社員 月給(手取り)30万円 借金400万円
家族 妻 専業主婦 子ども2名(会社員 高校生) 
 
現在の状況

 5年前にマイホームを購入、当時は手取りで月収が38万円ほど、また、ボーナスも夏冬に50万円ほどあったが、その後会社の業績が悪化し、現在は、月収が手取り30万円、ボーナスもほとんどでなくなった。3年ほど前から、借入れが増え、現在は400万円ほどの借り入れがあるとのこと(住宅ローンは別途2300万円ほど)また、住宅だけは、手放したくないとのことで相談に来られる。
 

現状分析
①当初の借り入れから期間が短く、利息制限法で引きなおし計算をしても、債務額は、あまり減額されない。
 *任意整理・特定調停を利用したら、毎月の支払いが10万円程になり、不可能に近い。
②破産しても免責を得られると考えられるが、その場合は、住宅を手放さなくてはならない。
③本人の意思としても破産はしたくないとのこと。
④本人の収入だけでは苦しいが、今後、妻もパートに出、また、子どもも収入の一部を家計に入れることが可能とのことであった。その結果、家計費は、本人の収入30万円、妻のパート収入5万円、子どもからの家計への組み入れ金5万円の合計40万円が見込めることになった。
 
 債務整理の方針
相談の結果、月々28000円程であれば十分返済を出来るとのことなので、住宅資金特別条項付個人再生を利用し、100万円を36回分割で3年間返済していくことになった。

④ 安田次郎さんの場合(4千万円の保証債務があるケース)

48歳 既婚者 会社員 月給(手取り)45万円 ボーナス 年間100万円 

兄の保証人になっており、今般、兄が事業に失敗し破産したため4000万円の保証債務を請求されている
家族 妻 専業主婦 子ども2名(中学生 高校生) 
 
現在の状況

 生活は節約すれば10万円ほどは返済に回せるが、4000万円の債務はどう考えても返済できない。妻には、どうして保証人になったかと責められている。自己破産するしかないと考え、相談に来られる。

 

現状分析

 資産としては、定期預金200万円、生命保険(今解約すると解約返戻金は、150万円とのこと)、退職金(今退職すると退職金は800万円とのこと)がある。

 4000万円に負債に対し、退職しすべての財産を返済に回しても、2850万円の負債が残ることになる。

 また、自己破産した場合、債務はなくなるものの、資産は換価の上返済に充てられる(退職金は8分の1に評価されるものの、100万円を別途調達することは難しい)ので、結局、生命保険は解約され、また退職せざるを得ない。そうした場合、今の経済状況では、再就職は難しく今後の生活が大変になる。

 

債務整理の方針

 この場合、個人再生を利用すると、返済額は、4000万円の10分の1の400万円と資産の総額(退職金は8分の1に評価され100万円)の450万円の高い額である450万円が最低弁済額となる。

 450万円を3年間で返済すると、125000円/月になり、毎月の返済可能額10万円を超えてしまう。そこで、初回に定期預金を100万円取り崩し、これを返済に回し、2回目から36回目までの35回に10万円を返済することにして、個人再生の申立をおこなった。(但し、債権者が一名であるため、場合によっては、給与所得等再生を考える必要あり)この結果、退職も、また、生命保険も解約せずに債務整理を行うことができた。

⑤ 佐藤順子さんの場合(個人再生ができなかったケース)

45歳 独身 (子供 小2・中1) パート(ヘルパー) 
月給(手取り)17万円 借金300万円
 
 
現在の状況

 3年前に夫の暴力に耐えかね子供を連れ夜逃げ同然で家を出る。その後、正式に離婚したものの、慰謝料、養育費等の支払いは一切なかった。引越しの際は、無職だったので、引越し費用、当初の生活費として、サラ金で100万円ほど借入れた。その後パートで勤めだしたものの、借金の返済、生活費の支出に追われ、気が付くと300万円の借金になっていた。どうしようもなくなり相談に来られる。
 
現状分析
①当初の借り入れから期間が短く、利息制限法で引きなおし計算をしても、債務額は、あまり減額されない。
 *任意整理・特定調停を利用したら、毎月の支払いが7万円を超え、不可能に近い。
②借金の用途が、生活費であり、破産の申立をしたら、免責は得られると考えられる。
③収入も17万円ほどであり、生活費として最低15万円は必要とのことであった。子供にも今後お金がかかるようになることを考えると、返済余力はほとんどない。
④本人の意思としては破産はしたくないとのこと。
 
 債務整理の方針
相談の結果、返済余力のないことを説明、もし、生活費がいくらか余った月は、子供の将来のために預金をしていこうということで、自己破産の申立をすることにした。

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山本英樹司法書士事務所

司法書士 山本英樹

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